PRODUCT製品紹介

フッ素系コーティング剤(エスエフコート)

エスエフコート(SFCOAT)の特長

エスエフコートは含フッ素化合物溶剤からなるフッ素系コーティング剤です
塗って乾かすだけの簡単な操作で固体表面に含フッ素化合物の膜を形成し、フッ素の優れた機能を付与することができます

※PFAS規制対策品のサンプルも対応しています。

主な適用用途

適用用途例の具体的な説明・図解はリンク先にございますのでそちらでご確認ください。
また下記用途以外を検討の方、適する品番の紹介をご要望の方はお気軽にご相談ください。

  • 1.防水、防湿、撥水(滑水)

    高い撥水性能により、水や湿気の浸入を防ぎます。
    また、僅かな傾斜で水滴などがきれいに流れ落ちる滑水コートの開発も行っています。
    ◎電子機器や電子部品の防水処理
    ◎エアコンなどの電子基盤の腐食防止
    ◎繊維・皮革などの撥水処理

  • 2.オイルバリア剤(潤滑オイルの拡散防止)

    高い撥油性能により、潤滑油やグリスの滲み出しや拡散を防ぎます。
    ◎小型モーターの回転軸(PC、HDドライブ、電化製品 etc)
    ◎摺動部(時計、カメラ、プリンター、電化製品 etc)

  • 3.フラックス這い上がり防止(フラックスの侵入防止)

    電子部品及びリード線に処理することで、電子部品のはんだ付けの際のフラックスの這い上がり(部品内部への侵入)を防ぎます。
    ◎小型スイッチ、コネクターのフラックス侵入防止

  • 4.樹脂付着防止性能

    電子部品などの封止樹脂が目的の箇所以外に付着することを防ぎます。
    ◎フィルムコンデンサーのエポキシ樹脂の付着防止

  • 5.防汚処理

    汚れの原因となる各種液体(水汚れ、油汚れ)をはじき、滑り性があるため、防汚処理剤として使用できます。
    ◎各種基材・部品などの防汚

  • 6.離型剤 ⇒ 「モールドスパット」

    液状の樹脂をはじき、硬化後も密着性が低いことから、離型剤としても使用できます。
    また、離型性能をさらに高めた離型剤「モールドスパット」を販売しております。



フッ素系コーティング剤とは

フッ素コートでは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン )による表面加工が有名です。エスエフコートは、PTFEより高い撥水撥油性を有する含フッ素化合物を使用した表面処理剤です。
また、PTFEに較べ処理も簡単で、表面処理したい部品や製品をエスエフコートで処理(浸漬、はけ塗り)しで、室温で乾かすだけでも、高い撥水撥油性能を示すフッ素コートすることができます。
そのため、非常に小さい部品、形状の複雑な部品も、簡単に撥水撥油コートすることができます。また、PTFEでは困難な、シリコーンオイルもしっかりはじくことができます。

γL
液体の表面張力
γS
固体の表面張力
γSL
液体と固体の界面張力

YOUNGの式 (固体表面での液体の濡れのつりあいを表す式)

フッ素コート処理により、上記模式図のγS(固体の表面張力に相当)を著しく低下させます。それにより、ヤングの式の左項の値が小さくなり(液体を引っ張り伸ばす力が小さくなる)、ヤングの式の右項にあるcosθが小さな値、すなわちθが大きい(=接触角が大きい)状態でつりあうことが出来るようになります。

この、γS(固体の表面張力)の値を、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)よりもエスエフコートは低減させることが出来るため、高い撥水性、撥油性を示します。

撥水撥油性
液体の種類 表面張力
(mN/m)
エスエフコート
(約11mN/m)
PTFE
(約19mN/m)
約73
鉱油 約30
ヘキサデカン 約27
オクタン 約22 ×~△
イソプロピルアルコール 約21 ×
ヘキサン 約20 ×
シリコーンオイル 約20~21 ×

エスエフコートで処理された表面の表面張力は、約11mN/m。一方、PTFE表面の表面張力は約19mN/mです。そのため、エスエフコートで処理することで、PTFEでははじくことが困難な、有機溶剤やシリコーンオイルも良くはじくことができるようになります。

サンプルの提供について

評価検討用に、無償サンプルをご用意しております。
品番のご指定が難しいと感じられた場合、用途を記載の上でご相談ください。
弊社担当のものがご相談にお答えします。

エスエフコート製品の一覧についてはこちらのリンク先でご確認ください。

工業製品ですので個人の方へのサンプル提供出来かねますことをご容赦ください。